このおいしそうなフグ、海のない栃木で養殖されたなんて不思議ですよね。この温泉トラフグは栃木県内にある那珂川町で地域おこしの一環として考案されました。文字通り、温泉の水で養殖されているのです。この町に湧き出る温泉が生理食塩水と同じくらいの塩分を含んでいたことから、トラフグの飼育が始まりました。いまでは町おこしのシンボルとされており、町に温泉トラフグのオブジェが見られるという噂も!?
過疎地を救った救世主、トラフグ
そもそも地元の過疎地を憂い、定住人口を増やす前にまず「那珂川町に関心を抱いてもらうこと」「那珂川町に来てもらうこと」を考えることから始まった。地域の少子高齢化に悩んでいたが、温泉トラフグの誕生で「温泉トラフグの町」としてブランド化や集客に成功。現在では、県内の飲食店や旅館など100店舗以上に出荷され、地元の名産品の一つとなっている。地域資源である「温泉」と、海水魚である「トラフグ」を結びつけるという他に類をみないアイデアが地域を盛り上げたのです。