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街で見つけたフォトスポット 【マシュまろん】

栃木県南部に位置する栃木市
巴波川沿いに続いている蔵造りの街並み
鯉のいる街、蔵の街

そこには、私が子供の頃と変わらず
ゆったりとした時間が流れている。
一方で
最近は新たなお店も出来始め、観光客で賑わいを見せている。

今日の目的地は
街並みをしばらく歩いたその先にある。

通りを歩き
見えてくるのは
鮮やかなミントグリーンに染まる近代洋風建築
『栃木市立文学館』

ここは元々栃木市に県庁があった場所、
建物は旧栃木町役場庁舎であり
大正から令和と
長い間この街を見守ってきた街のシンボルだ。
昨年リニューアルを経て、文学館として新たに生まれ変わったのである。
西側には栃木市美術館も隣接。
この建物をひと目見て最も印象に残るものは、
前述した通り鮮やかなミントグリーンの外壁である。

この壁を、間近でじっと見つめていると
まるで自分が大正時代に迷い込んだような…
そんな不思議な感覚を味わうことが出来る。
ここでお着物でも着ていようものなら
気分はもう大正モダンなお嬢さんだ。
このドアを軽快にノックしたら
どんな出会いが待っているだろうか…そんな空想に駆られつつも
建物をぐるりと一周してみよう。

裏に回ると
小さな橋としだれ桜の木。

春になれば満開の花をつけるその美しい光景は
庁舎が建てられた大正時代から
きっと変わらないものなのだろう。

ノスタルジックな感傷にひとしきり浸ったあと
再び表に戻り、
建物を見上げると
ガラス張りの無骨なエレベーターが視界に入る。
ふと、現実に戻る。
ほんの数分間だけの時間旅行。

先程無骨とは言ったが
旧庁舎の面影を残しつつも
その壁からせり出す現代技術は
過去と今が絶妙に融合していて
私のツボを突いてくる。
こういった建物はずっと見ていて飽きが来ない。

文学館をくまなく見学した後は通りへと戻り、
川辺のベンチでのんびりと過ごすことに。
優雅に泳ぐ鯉を見つめていると、街のアイドル達が挨拶に来てくれた。

小刻みに揺れるその姿に、笑みが溢れる。
小さなその後ろ姿を見送った後は
カフェ激戦区となりつつあるこの街で
美味しいスイーツを楽しむとしよう。

今と昔が混ざり合う街、蔵の街。
来るたびに新たな魅力と出会うことになる。

臨時休業や営業時間の変更の可能性があります。お出かけの際は事前にご確認ください。

ライター

  • マシュまろん
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